芋女
104期訓練兵団の所属していた頃のサシャのあだ名。
訓練兵団への入団時、新兵たちは整列し「通過儀礼」として上官から恫喝され、大声で決意表明をする。自己啓発セミナーやブラック企業の朝礼でもお馴染みの光景だが、その元祖である軍隊式となると一層緊張感が増し、張り詰めた空気が漂う。コニーなどは上官に頭をつかんで持ち上げられ、泡を吹いて失神するところまで行く。もはや拷問ともいえる儀式だが、そんな中で平然と蒸かした芋を頬張る女の新兵がいた。
さすがの上官もこれには面くらい、なぜ芋を食っているのかというまったくもって自然な疑問点について問答を始めるが、サシャはそもそも「パブリックな行事中にものを食べることがよろしくない」という常識を持っておらず会話は噛み合わないまま。上官も次に発する言葉が見当たらず、しばらく呆然と立ち尽くす始末。
しばらく黙考した後、サシャが出した結論は芋を半分に割って上官に差し出すというものだったが、その後は晩飯抜きで5時間以上ぶっ通し「死ぬ寸前まで」のランニングを課された。
こうしてめでたくサシャは芋女というあだ名をゲットしたわけである。こんな人が身近にいたら間違いなく身内の中で伝説化するだろう。