(18)今、何をすべきか
引き続き、訓練期間の回想です。
104期訓練同期の人物像が端的に紹介されます。
今回その中で深く描かれたのはマルコ。
試験中であっても実戦を想定し役割分担を頭に描きながら行動していたそうです。
そんな彼をエレンやサシャは信頼し、人を褒めなさそうなジャンでさえマルコの班に入りたいと言います。
一方で、マルコはジャンのほうが指揮官に向いていると考えているようでした。その理由を語ろうとした時、場面は850年の現在に戻ってきます。トロスト区奪還作戦の後です。
そこで遺体回収に従事するジャンは、右半身がなくなったマルコの遺体を発見します。
街中にハエが群がり、至る所に未回収の遺体が転がるまさに地獄絵図。
一方でサシャは巨人の遺物、ペリットを発見します。巨人は胃で溶かした人間の骨や服を固めて吐き出しているようなのです。
これでは食われた側も報われませんね・・・。
アニは転がる遺体のひとつひとつにごめんなさいと謝っています。何に対する謝罪なのかはわかりません。
助けてあげられなかったことなのでしょうか?
遺体の焚き上げ・・・燃え盛る炎を前に、ジャンはマルコの言葉を思い出しています。
曰く、ジャンは強い人ではないから、弱い人の気持ちが理解できると。
そして現状把握に優れ、今何をすべきかが明確にわかっている。だから指揮役に向いているのだと。
今何をすべきか。ジャンも本当はわかっている。けれどエレンのような強い意志を持てずにいて、だからこそ露悪的に振る舞うしかなかったのでしょう。
しかし仲間の死を目の当たりにし、彼はとうとう為すべきことをはっきりと自覚します。
「オレは決めたぞ オレは・・・オレは・・・ 調査兵団になる」
ジャンが自らの本心と向きあった末の結論なのか、一時の感傷に酔ったのか、まだ明確な答えはありません。
場面変わってベッドの上のエレン。対するは調査兵団の団長・エルヴィンとリヴァイ兵長。
トロスト区奪還から3日の間、エレンは眠りっぱなしだったようです。巨人化とはそこまで体力を奪うものなのでしょうか。
ベッドは地下牢の中にありました。憲兵団がエレンの身柄を拘束し、調査兵団の二人は面会に訪れたという形のようです。
ミカサやアルミンの証言から、エレンの生家の地下室に巨人の秘密があることがすでに伝わっています。
その実現にはエレンの巨人化能力が必要になるため、エレンの自発的な協力が不可欠だと彼らは考えているようです。
エレンは調査兵団への入団を希望し、リヴァイがその場で承諾。リヴァイが監視役としてつくことで上層部を納得させるつもりのようです。
ここから地下室の謎をめぐる道程が始まります。
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