(4)初陣

ういじんでござる!

 

というわけで、5年ぶりに前触れもなく出現した超大型巨人。

早速壁を蹴破る荒業でいきなりポイントゲッターとしての面目をこれでもかと躍如しまくりです。

エレンも想像以上に立体機動を使いこなし、果敢に攻め立てますが急所へ迫った瞬間!

「いける!殺った!」→いけない、殺ってない、というお約束そのままの展開で、巨人は出現時と同様に煙の中へ消えてしまいます。

だから勝利宣言はやめろと言ったでしょ、エレン!

 

超大型は消えてしまいましたが、壁には穴が開いたままです。ここからまた巨人が侵入してきますので、住民は一斉に避難を開始します。

「調査兵団は壁外遠征中で出払っているのでお前たちが戦え」・・・っておい!全員で一斉に出かけてるのかよ!えー全員スタメンー?すごいな全員野球だ。

いちいち突っ込むのも野暮なのでまあこれくらいにして、要するにエレンたち訓練兵あがりが住民の盾になって時間を稼げと、まあこういうお達しなわけです。

 

「大丈夫だよハンナ・・・僕が必ず君を守るから」「フランツ・・・」

リア充が乳繰り合う様を見てミカサは「・・・」。

内心は(いいなあ・・・)なのでしょうか? んなわけねー!

ミカサがカップルになるなら相手はエレンがごく自然なのですが、どうもこの二人というかミカサ→エレンの感情は単なる恋愛とは少し違って、ちょっと偏執的というか妄執というか、いわゆるところのビョーキっぽい感じです。依存と言うべきか。

 

さてパニック気味のアルミンがいうことには、壁に空いた穴は縦8メートル。そしてこの穴をすぐに塞ぐ技術は今の人類にはない。

穴はふさげない、なので街を放棄する。住民が逃げるまで命張って耐えろ。敵前逃亡は死罪!かなり大胆な捨て駒作戦です。

 

明日から憲兵団として内地へ行けるはずだったジャンは狼狽し、同期生は緊張と不安で神経がやられたのか嘔吐しています。

そこへ「大丈夫!?」と声をかけ背中をさするクリスタ・レンズ!駄洒落みたいな名前ですが中身は天使ですね!

 

ミカサはエレンに「戦闘が混乱してきたら私のところにきて」と耳打ちします。ミカサは何が何でもエレンと離れたくないようです。自分が駆けつけるのではなく自分の所へ来いというのがミカサ流なのでしょう。

が、上官からミカサは後衛部隊として住民の直援に回るよう命令が。ミカサは食い下がりますが、エレンに「なにテメェの勝手な都合を押し付けてんだ!」と一喝&頭突きで諭され、珍しく弱気な顔を見せながらも命令に従います。「でも頼みがある ひとつだけ・・・どうか・・・死なないで・・・」

これがミカサとエレンが交わした、最期の言葉でした・・・とでもナレーションが入りそうな一コマ。

 

ここで回想シーンが入り、巨人の生態についての講義風景が4ページに渡って展開されます。

講師の話のポイントは

・巨人には知性がない

・人間以外の生物には関心がなく、人を食うことだけが行動原理

・生殖器がなく繁殖方法は不明

・体が高温を発している

・食事は必要なく、人を食うのは食べるためではなく殺すため

・頭を吹き飛ばしても数分で再生する

・うなじの肉を大きく切り取ると死亡する

このような感じです。うーむ謎だらけですね。

巨人にとって人間は食物ではない、なのにわざわざ食べるのはなぜなんでしょうか?

数分で再生する際に、その質量とエネルギーをどこから供給するのでしょうか?不思議です。

巨人はいわゆる普通の「生物」とは違った概念のものなのでしょうか。

 

決死の状況ですが、緊張するアルミンにエレンは不敵な笑みで語りかけます。

「この初陣で活躍しとけば」「スピード昇格間違いなしだ!!」

こういう前向きな考えが少年漫画の主人公の特権ですね!アルミンの他にもトーマスや黒髪をお下げにした少女も笑顔を見せ、一斉に前進を開始します。

 

前進したエレン率いる34班、早々に奇行種の巨人と遭遇します。行動が予測できないタイプなのでしょうか?

反応が遅れ、トーマスが口にくわえられてしまいます。前進開始から14コマ。わずか4ページでチェックメイトです。

涙目でTHE・絶望といった表情のトーマス、エレンと目があった瞬間、巨人がゴクン。のどごしつるるんと胃へ直行です。

丸呑みなので、この時に腹を掻っ捌けば助かるのかもしれませんが・・・。

 

立ち去ろうとする巨人に逆上して追いすがるエレン。熱くなって周りの警戒がおろそかだったようです。すぐ下に別の巨人が「あ~ん」して待ってました。

バグン!哀れエレン、左足の膝から下を噛み切られてしまい戦闘不能!骨から筋肉から丸見えで失神します。これは死亡か!?

 

エレンから他の班員へ標的を変えた巨人、残った班員が一斉に上から襲い掛かります。

アンカーを撃ち出し巨人の背後から攻撃を加えるのがセオリーですが、巨人一体に3人が難なく薙ぎ払われてしまい、二人が両手で補足、一人が壁に体を強打して脳震盪のような症状でダウン。

彼らがゆっくりと食われていく様を見ながら、アルミンはその現実離れした光景に硬直し、身動きできずにいました。

 

アルミンが動いたのは、自身が巨人に捕まり、その口の中へ放り込まれたその時になってから。遅いよ!

そこへ決死の覚悟で飛び込み救出を試みるエレン!片足がない状態でよく跳躍した!装置のおかげか?

 

エレンを立ち上がらせたのはアルミンとの幼い日々の思い出。まだ彼らが生家で暮らしていた頃の話。

アルミンは禁制の「外の世界」について書かれた本を見つけてきて、エレンに中身を説明します。

壁の外には海という塩水でできた水たまりがあること、炎の水、氷の大地、砂の雪原、これらを目を輝かせながら語るアルミン。

最初は鼻で笑っていたエレンも、徐々に引きこまれていきます。エレンの「外の世界を見たい」という欲求の原点はここでした。

 

この話から分かるのは、壁の中は塩が希少であり、液体燃料が存在しない。雪は降るが地面が凍結するほど寒くはない。

ということでしょうか。海が全くないのにどこからどうやって塩を調達するのか?これは気になる疑問です。

 

エレンは巨人の口の中からアルミンを引き摺り出すと、力を振り絞って外へ放り投げます。巨人はちゃんと待ってくれます。やさしい!

「なあアルミン・・・お前が・・・お前が教えてくれたから・・・オレは・・・外の世界に・・・」

もはや息も絶え絶え、弱々しく語りかけるエレン。アルミンを求めて手を伸ばしますが・・・

バクッ! ゴクン

アルミンの目の前でエレンは巨人の喉ごしつるるんなデザートになってしまいました。

そして心配げに振り返るミカサのアップで第一巻は終わり!

 

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